「何から書けばいいかわからない……」
小論文の序論で手が止まってしまう受験生はとても多いです。特に最初の1〜2文で悩んでしまい、そのまま時間だけが過ぎてしまうというケースもよくあります。
序論は、小論文の中で最初に読まれる重要なパート。読み手にとって「これから何を論じるのか」が明確になる導入部でもあり、全体の論理展開への第一印象を決定づける場所でもあります。
小論文の書き出しには便利な「型(テンプレート)」があります。たしかにそれを使えば、最低限の構成にはなります。ただし、テンプレを“それっぽく”使って終わりでは、評価されにくい文章になってしまいます。
この記事では、小論文の序論で使える基本の型に加えて、「型を活かす工夫」や「読まれる序論に変えるテクニック」を具体的に紹介します。これから小論文対策に取り組む高校生はもちろん、保護者の方にとっても、お子さんの学習をサポートする上で役立つ情報となるはずです。
小論文における序論の位置づけ
まずは、小論文全体の構成を整理しておきましょう。
小論文の三部構成(一般的な形式)
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序論:問題提起・テーマへのアプローチ
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本論:自分の立場と根拠の提示
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結論:主張の再確認、今後の展望
この中で、序論は読み手に対して「これからどのような内容が展開されるのか」を示す部分です。ここで読み手を引き込めなければ、後半の主張がどんなに正しくても印象に残りにくくなってしまいます。
つまり、「最初の一段落」でどれだけ説得力と明確さを出せるかが、小論文の成否を大きく左右するのです。
活用しやすい序論のテンプレート
まずは、書き出しに迷ったときに使いやすい、基本的な構成の型を確認しておきましょう。
■基本の型(問題提起+主張の方向)
○○という課題が近年注目されている。
一方で、〜という見方も存在するが、私は〜すべきだと考える。
その理由は〜である。
この型を使うことで、テーマを的確に提示し、自分の立場をスムーズに導入することができます。
例えば「少子化問題」がテーマであれば、以下のように書くことができます。
少子化の進行は、現代日本において深刻な社会的課題となっている。
子育て支援策の拡充が進められているものの、私は若者世代の将来不安を払拭するような雇用・教育制度の見直しも不可欠だと考える。
なぜなら、安心して子どもを持てる社会基盤があって初めて出生率の改善が見込めるからである。
このように、「現状 → 意見の立場 → 理由」を明確に示す構成が、論理的な書き出しを形づくります。
書き出しに深みを加える3つのポイント
テンプレートは便利ですが、そのままでは画一的になりがちです。他の受験生との差をつけるには、“使い方の工夫”が鍵になります。
ここでは、序論をより印象的かつ説得力のあるものにするための3つのポイントをご紹介します。
ポイント①:冒頭に具体的な事例や数字を加える
抽象的な書き出しよりも、最初の一文で現実味のある事例やデータを入れることで、説得力が格段に増します。
例:
総務省の調査によれば、65歳以上の高齢者が総人口の29%以上を占めている。
こうした超高齢化社会において、福祉政策の見直しが急務であるとされている。
このように、情報源やデータが入るだけで、導入の印象が大きく変わります。
ポイント②:「反対意見の取り上げ」に一工夫する
「たしかに〜だが、私は〜と考える」という構文はよく使われますが、単なる否定に終始してしまうと浅い印象になりがちです。
たとえば:
❌「たしかに制度の整備は大切だが、それだけでは不十分だ。」
より効果的なのは、「相手の主張の限界」や「前提の違い」に着目することです。
⭕
制度の拡充は対処療法としては効果があるが、根本的な価値観の共有がなければ、持続可能な改善にはつながらない。
このように書くことで、より深い思考が感じられます。
ポイント③:理由は明確かつ短くまとめる
序論では「なぜその立場を取るのか」という説明が必要ですが、ここで理由をだらだらと書いてしまうと、かえって主張の焦点がぼやけてしまいます。
理想は**「1文でスパッと言い切る」**ことです。
NG例:
なぜなら、いろいろな背景があって、今のままではうまくいかないと思うからです。
改善例:
なぜなら、現行制度では長期的な視点に欠けており、将来的に問題が再燃する可能性があるからである。
このように、シンプルかつ具体的に言い切ることで、序論全体の説得力が増します。
ありがちな序論ミスとその対策
最後に、受験生によくある序論の失敗パターンと、それをどう改善すればよいかを紹介します。
① 抽象的すぎる導入
現代はさまざまな問題を抱えている。
→ 「どんな問題?」と読者が思ってしまいます。テーマを具体的に述べましょう。
② 意見があいまい・姿勢がはっきりしない
私はこの問題について中立の立場を取りたいと思います。
→ 小論文は「立場をはっきりさせること」が求められます。賛成・反対どちらでも構いませんが、意見の軸は明確にしましょう。
③ 話し言葉や曖昧な語尾が多い
〜だと思います。〜じゃないかなと思っています。
→ 断定を避けると説得力が落ちます。**論文調の言い切り表現(〜である、〜と考える)**に統一しましょう。
序論が整えば、小論文全体の構成が見える
「何を書けばいいかわからない」という状態から抜け出すには、まず“書き始めるための型”を持つことが重要です。そしてその型を、他の受験生と差別化できるように活用する工夫を加えることが得点アップにつながります。
序論がしっかりと構成できれば、本論や結論も自然と書きやすくなります。まさに、序論が整えば小論文の8割は完成したも同然です。
まとめ:テンプレ+工夫で「差がつく序論」に
序論は、小論文全体の「入り口」であり、論理展開の基礎を築くパートです。
テンプレートは非常に有効ですが、次のような工夫を加えることで、内容の質をワンランク上に引き上げることができます。
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数字・事例を活用してリアリティを出す
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「たしかに〜」の後に深い分析を加える
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理由は簡潔に一文で言い切る
これらを意識すれば、誰でも“読ませる序論”が書けるようになります。
ぜひ今日から練習に取り入れてみてください。


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