【小論文】小論文で失点しがちなポイントとその対策

小論文の書き方

「小論文は何を書けばいいか分からない」
「国語が得意でも点が伸びない」
「何となく書けたけど、模試では低評価だった」

こうした声は、小論文を学び始めた多くの受験生から聞かれます。小論文は「国語の延長」と考えられがちですが、実際には独自のルールと採点基準がある、まったく別の科目です。

この記事では、特に失点につながりやすいポイントを整理しながら、「どう書けば評価される小論文になるのか」を具体的に解説していきます。高校生ご本人はもちろん、保護者の方にも小論文の採点視点を共有できるよう、丁寧にご説明します。


1. 小論文の特徴を理解する

まず確認しておきたいのが、小論文と作文・感想文との違いです。

種類 主な目的 評価される観点
作文 自分の経験や気持ちを述べる 表現力やエピソードの選び方
感想文 読んだ本や文章について感想を書く 感受性・読解力
小論文 社会的テーマに対して自分の意見を論理的に述べる 問題把握・論理展開・具体例・客観性・結論の妥当性

小論文は「感情を述べる」のではなく、「論理的に問題を分析し、自分の立場と理由を明示していく」ことが求められます。この根本的な違いを押さえずに書き始めてしまうと、構成が曖昧になり、得点につながらない結果となってしまいます。


2. 失点しやすいポイントとその対策

ここからは、具体的に失点しやすいポイントと、それぞれの対策方法を紹介します。

①「問いに答えていない」

失点の例:

  • 出題文で「賛成か反対か」を問われているのに、どちらとも取れない曖昧な立場を取る。

  • 「意見と理由を述べよ」という設問なのに、事実だけの説明に終始する。

対策:

設問は必ず 「指示語+命令語」 を見落とさずに読むこと。
たとえば、「あなたの意見を述べなさい」とある場合、「私は○○に賛成(反対)です」と最初に立場を明示することが大前提です。

✅ 書き出し例:「私は○○に賛成です。その理由は二つあります。」

このように立場+理由の数を先に出すことで、読む側にも構成が伝わりやすく、評価されやすくなります。


②「主観だけで語ってしまう」

失点の例:

  • 「私はそう思う」「自分はそう感じた」などの表現ばかりになってしまう。

  • 根拠が薄く、読者を説得できない文章になる。

対策:

小論文では、「個人の感想」を述べるのではなく、「事実や社会的背景に基づく客観的根拠」を示すことが大切です。

❌「私はSNSは危険だと思います」
✅「SNSは情報拡散の速さという利点がある一方で、誤情報が拡散しやすいという危険性も指摘されています。」

このように、主張+背景情報+問題提起のセットで述べることで、論理的な説得力が生まれます。


③「具体例が抽象的 or 適当」

失点の例:

  • 「たとえば、昔の人は〜」「日本ではよく〜」など曖昧な事例。

  • テーマと関連が薄いエピソード。

対策:

事例は、なるべく時事問題やニュース、身近な実体験から選ぶと説得力が増します。以下のように変えるだけで印象は大きく異なります。

❌「昔の人は努力していたと思います」
✅「たとえば、江戸時代の農民は雨天でも畑仕事を欠かさず行っていたと記録されています」

また、理系の小論文では、研究例や科学的根拠を事例として用いると有効です。


④「構成に一貫性がない」

失点の例:

  • 話題があちこちに飛ぶ。

  • 序論と結論で言っていることが違う。

  • 途中で立場が変わってしまう。

対策:

基本構成「序論→本論→結論」を守ることが最も重要です。書き出しから構成をメモしておくと、途中で迷わずに済みます。

構成テンプレート(500〜800字)

  1. 【序論】:テーマの提示+自分の立場

  2. 【本論】:理由①(具体例)+理由②(具体例)

  3. 【結論】:自分の立場を再確認し、将来への提案や問題提起

この型を守るだけで、読みやすく論理的な文章になります。


⑤「誤字脱字・接続詞ミスが多い」

失点の例:

  • 「しかし、それと同じように~」のように、逆接と順接が混ざっている。

  • 「事実上→実際に」「反面→一方で」などの混同。

対策:

接続詞は論理構造を示す道具です。正しく使うことで、文章全体の流れが明快になります。代表的な接続詞の使い方は以下の通りです。

意味 接続詞の例
順接 だから/したがって/そのため
逆接 しかし/だが/とはいえ
並列 また/さらに/加えて
対比 一方で/反面/逆に

誤用があると減点されやすいので、接続詞ごとにメモ帳に使い方の例を書き溜めておくのもおすすめです。


小論文力を伸ばすための学習ステップ

①「書く前に読む」を徹底する

いきなり書くのではなく、まずは優れた小論文の模範解答や時事問題の要約記事を読むことで、書き方の“型”が身につきます。

新聞の「社説」や「天声人語」、大学の過去問解答例などが参考になります。


②「フィードバックをもらう」

自分一人では論理構成のズレや表現の曖昧さに気づきにくいため、添削指導を受けることが非常に効果的です。

特にオンライン家庭教師や添削サービスでは、客観的な視点からのフィードバックが得られるので、毎週1本書く→見直す→書き直すという流れを作るのが理想です。


③「語彙力と表現のストックを増やす」

語彙の豊かさは、説得力と論理性を支える柱です。
たとえば、「問題だと思う」を「課題と認識されている」「懸念材料とされている」などに言い換えるだけで、文章の質が変わります。

「小論文用語集」や「論説文読解用語集」などを使って、月ごとにテーマを決めて語彙力を鍛えるのもおすすめです。


まとめ:小論文は「書き方」を知れば必ず伸びる!

小論文は、センスや感覚ではなく、論理的な構成と型に基づく練習で確実に得点力を高められる科目です。

本記事のポイントを改めて整理すると:

  • 設問にきちんと答える(立場を明示する)

  • 主観に偏らず、具体的な根拠と事例を示す

  • 基本構成(序論・本論・結論)を守る

  • 語彙や接続詞を適切に使う

  • 書いたら添削を受けて改善する

これらを意識して継続すれば、大学入試の小論文で高評価を得ることは決して難しくありません。早いうちから書く練習を始め、自信を持って入試に臨めるよう準備していきましょう。

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