【古文】古文の問題を見極めるための「頻出パターン」講座

古文・漢文の勉強法

古文は「なんとなく読めそうで読めない」「単語と文法は覚えたのに点が伸びない」と感じる受験生が非常に多い科目です。確かに、現代文とは違う語順や言い回し、独特の敬語や和歌の挿入など、一筋縄ではいかないポイントが多数あります。

しかし実は、大学受験の古文には「頻出パターン」が存在します。つまり、「出題されやすい場面・構文・設問形式」にはある程度の傾向があるのです。

これらのパターンを知っておけば、本文を読む前からある程度の構造や展開を予測でき、設問の正答率も大きく上げることが可能になります。今回はその「頻出パターン」を、読み方・解き方・設問の見極めという3つの視点から詳しく解説していきます。


1. 古文読解の基本は「型」を知ることから

英語で「文法問題」「長文読解」「自由英作文」と出題形式があるように、古文も同じように「登場人物の心情」「和歌の解釈」「敬語の使い方」など、一定の型に沿って出題されます。

つまり、「古文が苦手」と感じる原因の多くは、本文の読み方以前に「どんな問題が出るのかを知らない」ことにあります。

たとえば次のような例を見てみましょう。


例1:ある貴族の女性が恋人との別れを思い出している場面

→ このパターンは「回想型恋愛話」に分類できます。設問では、

  • 心情変化を問う記述問題

  • 和歌の解釈

  • 敬語の使い方(尊敬or謙譲)

が頻出です。

例2:出家して仏道修行に入る話

→ 出家話は「無常観」「心の葛藤」「悟りへの転換」がキーワードになります。

  • なぜ出家に至ったのか(因果関係)

  • それに対する周囲の反応

  • 仏教語や仏教的世界観の読み取り

こうした「物語の型」を知っておけば、本文を読む前からある程度の構えができます。読解は“地図”がある方がずっと楽なのです。


2. 頻出パターン①:古文の「場面展開」は決まっている

古文は現代の物語よりもパターン化されていて、同じような展開が繰り返し登場します。以下は特に出題頻度が高い場面です。

● 出会いの場面

  • 男が女の家に忍んで訪れる

  • 簾越しに顔を見る(姿をうかがう)

  • 手紙のやり取り(文をやる・見る)

この場面は「第一印象」や「恋の始まり」を示すことが多く、人物描写や心情の読み取り問題がセットで出題されます。

● 別れ・嘆きの場面

  • 手紙の返事が来ない

  • 相手の死や出家を知る

  • 月や花などの自然描写が心情を象徴

設問では、「なぜ涙を流すのか」「この表現に込められた思いは?」などが問われます。

● 出家・仏道の場面

  • 出家の決意と迷い

  • 家族や友人との別れ

  • 無常観や悟りの境地が語られる

仏教的語彙や抽象的な文が多く難解ですが、設問のヒントが本文の対比構造や理由説明に隠されています。


3. 頻出パターン②:設問の「形式」にも型がある

古文の設問も、「心情・理由・和歌・語彙・敬語・文法」と出題される形式がパターン化されています。それぞれの見極めポイントを紹介します。

◆ 心情理解問題

  • 「どういう気持ちか?」「心情の変化を説明せよ」

  • 解答の根拠は動作・表情・自然描写に注目

たとえば、「袖を濡らす」=泣いている、「あさまし」=驚き・あきれる など、典型表現を押さえましょう。

◆ 理由説明問題

  • 「なぜ〇〇したのか?」「〜の理由を説明せよ」

  • 直前か直後の文にヒントあり

「〜を〜に思ひて」「〜ゆゑに」「〜を恥ぢて」など、接続助詞や補足表現が出てきたら要注意です。

◆ 和歌の解釈問題

  • 和歌が登場したら設問はほぼ確実に出る

  • 「誰が誰に向けたものか」「どんな心情を詠んでいるか」

解釈のポイントは、「序詞(じょことば)」「掛詞(かけことば)」「縁語」の3つ。文脈から背景をつかみ、誰の立場で詠まれているのかを意識しましょう。

◆ 敬語の識別問題

  • 主語を特定し、「誰が誰に対して」の関係を見極める

  • 尊敬語=上位者の動作、謙譲語=自分がへりくだる動作

特に「給ふ(たまふ)」「申す(もうす)」「奉る(たてまつる)」など、複数の意味を持つ敬語動詞は要注意です。


4. 頻出パターン③:文法問題の狙いどころはココ!

古文の文法問題も、問われるのはある程度決まったパターンです。

◎ 助動詞の識別

  • 「き」「けり」「つ」「ぬ」「たり」「り」など、完了・過去を問う

  • 「る・らる」は受け身・尊敬・自発・可能の識別(特に頻出!)

判断基準は主語と文脈。「〜が自然に〇〇してしまった」なら自発、「〜に〇〇された」なら受け身、という具合に分類しましょう。

◎ 活用形の識別

  • 特に「已然形」「連体形」「仮定形」「命令形」が問われる

  • 接続助詞「ば」「とも」「ども」の後ろの形で見抜く練習を

たとえば「行けども」なら命令形+接続助詞、「行けば」なら已然形+接続助詞、といったように。


5. 頻出パターンを活かすための勉強法

では、こうした頻出パターンをどのように学習に活かせばよいのでしょうか? 以下のような3ステップで取り組むと効果的です。

● STEP1:読解問題集で「型」を意識する

  • 解くだけでなく、設問の分類をノートにまとめる

  • 「この設問は心情問題だった」「和歌の読み取りだった」など分析する癖をつける

● STEP2:間違えた問題を「パターン別」に整理する

  • 「和歌」「敬語」「主語判別」などテーマ別に復習ノートを作る

  • 同じパターンで何度も間違える自分の弱点を可視化する

● STEP3:志望校の過去問で「出題傾向」を分析する

  • 過去5年分を解き、「どんな設問が多いか」をチェック

  • 特に記述問題や和歌問題が多い大学は、早めの対策が必要


まとめ:パターンを知れば、古文は“見える化”できる

古文は一見、時代背景や文化が遠く、感覚的に読みづらい科目です。しかし、出題されるパターンには一定の「型」があり、それを押さえれば、読解のハードルは大きく下がります。

まずは本文の“展開パターン”に注目し、「これは恋愛の別れの場面かな」「ここで出家するのか」と予測するところから始めてみてください。

そして設問の形式ごとの対策を強化すれば、現代文よりもむしろ得点源にできるのが古文です。

「古文は暗記科目」と思われがちですが、実際には構造と思考をパターンで見抜く力が求められる科目です。だからこそ、誰にでも“できるようになる”可能性があります。

受験本番で自信を持って古文を読み進めるために、今日から少しずつ「頻出パターンの目」を養っていきましょう。

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