【古文】古文の難解な単語を覚えるための工夫

古文・漢文の勉強法

古文が苦手な理由の一つに「単語がわからないから読めない」という声は非常に多く聞かれます。現代文であれば、文脈や知っている漢字から意味を推測することができますが、古文の単語はそもそも日常で目にすることがないうえに、意味も現代とはかけ離れているものが多く、暗記そのものにハードルを感じる人も少なくありません。

この記事では、そうした「古文単語の覚えにくさ」に悩む高校生やその保護者の方に向けて、効率的に単語を覚えるための工夫と、学習を継続するためのちょっとしたコツを紹介していきます。大学受験を見据えた学習において、古文単語のマスターは必須です。ぜひここで紹介する方法を活用し、古文の読解力を一段階レベルアップさせましょう。


1. なぜ古文単語が覚えにくいのか?

古文単語が覚えにくい理由には、次のような点が挙げられます。

  • 現代語と意味が違う:たとえば「いみじ」は現代語の「意味」ではなく、「とても」という意味で使われます。

  • 実感がわかない:日常生活に結びつかないため、イメージが定着しにくい。

  • 抽象語が多い:「をかし」「あはれ」など、感覚的な意味を持つ単語が多く、具体的な訳にしにくい。

  • 似たような意味・形の単語が多い:「あやし」「いぶかし」「いとほし」など、読みやすさと意味の違いが混乱を生む。

こうした特性を理解した上で、どうすれば効率的に古文単語を定着させられるのかを具体的に見ていきましょう。


2. 古文単語暗記の工夫①「イメージとストーリーで覚える」

古文単語を覚える際には、「単なる日本語訳」ではなく、「場面」や「感情」と結びつけて覚えると記憶に定着しやすくなります。たとえば、

  • をかし(趣がある・風情がある)
     → 春の朝に、梅の花がほのかに香っている様子。心がほんのり明るくなる「いいなあ」という気持ち。

  • あはれ(しみじみと心打たれる)
     → 秋の夕暮れに、ひとりで月を見上げて、寂しさと美しさを感じる気持ち。

こうした「情景とセット」で覚えると、単語が単なる訳語でなく「体験」として記憶されます。映像的に思い描けると、記憶の引き出しにアクセスしやすくなります。


3. 古文単語暗記の工夫②「語源や漢字の意味から連想する」

古文単語には、漢字の意味や語源が意味と結びついているものが多くあります。以下のように語源から考えると、記憶の手がかりになります。

  • あやし(怪し・奇し・賤し)
     →「奇妙だ(怪し)」「変だ」「身分が低い(賤し)」など、すべて「普通でない」という共通点。

  • いみじ(忌み事)
     → もともとは「忌みじ=不吉」から派生し、「とても」「すばらしい」「ひどい」といった強調表現に。

語源を知っておくと、「意味が複数あって混乱する単語」でも、共通の根っこが見えて理解しやすくなります。


4. 古文単語暗記の工夫③「使われ方を例文で覚える」

暗記帳や単語カードだけで覚えていると、いざ文章の中で出てきたときに意味がピンとこないことがあります。そこで効果的なのが、**「例文ごと覚える」**方法です。

たとえば、

  • しるし(著し)=明らかだ・効き目がある
     →「祈りのしるしあらはにぞ見えける」(祈った効果がはっきりと現れた)

このように、実際の古文の文脈で単語を覚えることで、自然に使われ方とニュアンスも身につきます。また、例文の中で助動詞や文法事項も同時に確認できるため、効率の良い学習につながります。


5. 古文単語暗記の工夫④「意味をイラストや自作の語呂で覚える」

意味が抽象的だったり、イメージしづらい単語は、自分なりの語呂合わせやイラストで無理やりでも印象づけるのも一つの手です。

たとえば、

  • いとほし(気の毒だ・かわいそうだ)
     →「いと(糸)を干してる子猫が寒そう=かわいそう」

  • つれなし(平然としている・冷淡だ)
     →「つれがなしでも平然としてる=冷たい!」

こうした「くだらない」「ちょっと笑える」ような語呂ほど記憶に残りやすいのです。自分で考えることで能動的な記憶にもなります。


6. 古文単語暗記の工夫⑤「五感を使って繰り返す」

記憶は「見る・書く・聞く・声に出す」という複数の感覚を同時に使うことで定着しやすくなります。以下のような学習サイクルを取り入れてみましょう。

  1. 単語帳を見ながら声に出す

  2. 発音しながら意味を書く

  3. 語源や使い方を説明しながらノートにまとめる

  4. 例文を音読・暗唱する

単語の「表」「意味」「例文」を声に出しながら何度も繰り返すだけで、かなりの記憶が長期に残るようになります。


7. 学習を継続させる工夫

暗記は「一気にやるより、細く長く」が原則です。古文単語は300〜400語程度が入試レベルでは必要とされますが、一度で覚えようとすると挫折しがちです。

  • 1日10語×30日=300語
     → 1か月で達成できるペースです。

また、「忘れる前提」で定期的に復習することで、長期記憶に定着していきます。

  • 1回目:当日

  • 2回目:翌日

  • 3回目:3日後

  • 4回目:1週間後

  • 5回目:2週間後

このような復習のタイミングは「エビングハウスの忘却曲線」に基づいた合理的なスケジュールです。


まとめ|古文単語を覚えるために大切なこと

古文単語の暗記は、確かに最初は面倒に感じるかもしれません。しかし、イメージやストーリーで結びつけたり、例文で実感を持ったり、語源から意味を広げたりと、記憶しやすくする工夫はいくらでもあります。

単なる丸暗記ではなく、「納得して覚える」ことで、読む力が格段に向上します。読解力がつけば、古文が「苦手科目」から「得点源」へと変わる日も遠くありません。

継続的な取り組みが何よりも大切です。日々の積み重ねで、確実に差がつく分野です。ぜひ自分に合った方法を見つけ、古文単語の世界に一歩踏み込んでみてください。

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