【小論文】時事問題をテーマにした小論文の準備法を引き立てるコツ

小論文の書き方

小論文の出題テーマとして、近年ますます存在感を増しているのが「時事問題」です。社会の動きを正しく理解し、自分の考えを明確な論理に乗せて表現する力は、大学側が求める重要な資質のひとつとされています。しかし、「ニュースを読んでもすぐに忘れてしまう」「テーマが広すぎて何を書けばよいか分からない」と悩む受験生も多いのが現実です。

この記事では、時事問題をテーマにした小論文にどう準備し、どんな力を養っておくべきか、さらに受験本番で差がつくコツまでを、具体的に解説します。高校生本人はもちろん、保護者の方にも受験勉強のサポートの参考としていただければ幸いです。


1. 時事問題は“知識”ではなく“視点”で差がつく

時事問題に関して多くの受験生が誤解しているのが、「たくさんのニュースを暗記しておけばいい」という考え方です。確かに、テーマの背景となる基礎知識は不可欠ですが、それ自体は差がつきにくいポイントです。むしろ差が出るのは「その問題をどう見るか」「どの立場から論じるか」という“視点”です。

たとえば「少子化」について問われたとき、「出生率が下がっている」「子育て支援が重要だ」といった一般的な知識だけでは、ありきたりな論述にとどまります。そこに、「地方と都市の差に着目する」「男性の育児参加の視点から考える」「高齢化との関連で見る」など、自分なりの切り口を加えることが、読み手に「深い考察だ」と印象づけるポイントとなります。


2. 毎日ニュースを見なくても大丈夫。効率的なインプット法とは?

「毎日ニュースを読みなさい」と言われても、部活や課題に追われる高校生にとって、それはなかなか難しいことです。そこでおすすめなのが、以下のような効率的インプット法です。

■① 信頼できる時事問題まとめを活用

週1回のペースで最新の時事ニュースをまとめた高校生向けの教材(教育系出版社の「時事問題対策プリント」や、新聞社の「子ども新聞」など)を活用すると、必要な情報だけを効率よく得られます。

■② 自分専用の「時事ノート」を作る

印象に残ったニュースや、模試で出たテーマをメモしておくノートを一冊用意します。ただ写すのではなく、「自分はどう考えるか」「他の立場から見るとどうか」といった“問い”を書き添えるのがコツです。これが後で小論文を書くときの強力なアイデア集になります。

■③ 教養番組や解説系YouTubeを活用する

NHK「クローズアップ現代」や、教養系YouTube(例えば中田敦彦のYouTube大学、日経テレ東大学など)は、難しいテーマをわかりやすく整理してくれるため、視野を広げるのに最適です。スマホ時間をこうした情報に置き換えるだけで、大きな差がつきます。


3. 構成練習で「どんなテーマでも対応できる」型を身につける

時事問題のテーマは出題年によって大きく異なります。AI、気候変動、ジェンダー、戦争と平和、災害、エネルギー政策…枚挙にいとまがありません。こうした多様なテーマに対応するためには、どんな内容でも対応できる「型」を持っておくことが必要です。

おすすめは以下のような構成です:

①問題提起 → ②背景説明 → ③自分の立場 → ④理由・根拠 → ⑤具体例 → ⑥反論への言及 → ⑦結論

この構成をもとに、テーマごとに一度は自分で構成メモを作る練習をしておくと、「初めて見るテーマでも落ち着いて取り組める」安心感が得られます。


4. 実際に書く練習で「言葉にする力」を鍛える

読む・考えるだけでは、なかなか書けるようにはなりません。小論文はスポーツと同じで、実際に「書く練習」が欠かせません。以下のようなステップで取り組むのが効果的です。

■① 300~600字程度の短文からスタート

いきなり1200字は大変なので、まずは新聞記事の要約や、自分の意見を300字にまとめる練習から始めましょう。特に「要点を絞って書く」練習は、採点官に伝わる文章に直結します。

■② 添削を受ける

学校の先生や塾・家庭教師など、文章を第三者に読んでもらい、具体的なフィードバックをもらいましょう。自分では気づかない論理の飛躍や、表現の曖昧さが浮き彫りになります。

■③ 書き直して「改善の経験」を積む

一度書いたら終わりではなく、指摘を踏まえて書き直すことで、「伝わる表現とは何か」が実感として身につきます。これを繰り返すことが、本番での安定したアウトプット力につながります。


5. 保護者の方にできるサポートとは?

時事問題をテーマにした小論文は、単なる学力ではなく、日常の「思考の深さ」や「社会への関心」が反映されます。そこで、保護者の方にもできるサポートを紹介します。

  • 一緒にニュースを見て感想を語り合う

  • 家族で社会問題について会話する習慣をつくる

  • 子どもの意見を否定せずに「なるほど、そういう見方もあるね」と肯定する

こうしたコミュニケーションが、思考を深める土台になります。特に「おうちでの会話」は、無理なく、でも大きな影響を与える学びの場です。


まとめ|情報に強くなるだけでなく、思考力・表現力を育てよう

時事問題をテーマとした小論文対策では、「知識の暗記」よりも、「情報をどう見るか」「どう表現するか」がカギになります。日々のインプットを工夫し、型を意識して構成を考え、自分の言葉で書いてみる——この積み重ねが、どんなテーマにも対応できる「応用力」になります。

時事問題は難しいテーマのように見えますが、社会の動きに自分の視点を重ねる“楽しさ”を知ることができれば、小論文は強力な得点源となるはずです。

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