【小論文】小論文で評価される「リーダーシップ」の書き方

小論文の書き方

大学入試の小論文では「主体性」「協調性」「社会性」といったキーワードがよく出題されます。その中でも特に評価されやすいテーマが「リーダーシップ」です。AO入試や推薦入試ではもちろん、一般入試の小論文でも、リーダーシップをどう捉え、どう表現できるかが合否に大きく影響します。

しかし多くの受験生は、「リーダーシップ=人を引っ張る力」と短絡的に考えてしまいがちです。結果として、「部長をやった」「まとめ役だった」という単純な体験談に終始し、説得力を欠いてしまうケースが目立ちます。

そこで今回は、小論文で評価される「リーダーシップ」の考え方と書き方を徹底的に整理します。受験生が実際に答案で使える具体例や構成法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。


1. 小論文での「リーダーシップ」とは?

小論文で問われるリーダーシップは、単なる「リーダー経験」のことではありません。むしろ大学側が見たいのは、あなたがどのように周囲と関わり、課題を解決する力を発揮したかという点です。

つまり、以下のような観点が重視されます。

  • 課題を発見し、状況を分析する力

  • 周囲を巻き込み、協力を引き出す力

  • 自ら責任を持ち、最後までやり遂げる力

  • メンバーの意見を尊重しながら方向性を示す力

「人を命令で動かす力」ではなく、「人を動かすためにどう考え、どう行動したか」が評価の軸になるわけです。


2. 書く前に整理しておきたい3つのポイント

(1)役職の有無は関係ない

部長や委員長でなくても、リーダーシップを発揮した場面はたくさんあります。たとえば、

  • 文化祭の出し物で企画を提案し、実現まで導いた

  • 授業でのグループワークで話し合いをまとめた

  • 部活で後輩の悩みに寄り添い、改善策を一緒に考えた

こうしたエピソードも十分にリーダーシップの材料になります。

(2)「行動」と「結果」を分けて書く

「自分がこうしたから、周囲がこう変わった」という因果関係を明確にすることで、文章に説得力が生まれます。単に「頑張った」では評価されません。

(3)「気づき」や「学び」を示す

大学は受験生の「成長可能性」を見ています。リーダーシップを発揮した経験から何を学び、それを今後どう生かそうと考えているかを示すことが重要です。


3. 実際に使える文章構成(PREP法)

小論文でリーダーシップについて書くときは、以下の流れでまとめると筋が通ります。

  1. 結論(Point)
    「私が考えるリーダーシップとは〇〇である」

  2. 理由(Reason)
    「なぜなら〇〇だからだ」

  3. 具体例(Example)
    「例えば私は△△の場面で~という行動をとった」

  4. まとめ(Point)
    「この経験から〇〇を学び、今後は△△に生かしたい」

この型を使えば、冗長にならず読みやすい答案を作ることができます。


4. 実例で見る「リーダーシップ」の書き方

ここでは、ありがちな失敗例と改善例を比較しながら解説します。

【失敗例】

「私は文化祭のクラス委員長を務めました。意見が分かれて大変でしたが、皆で頑張ってやり遂げました。この経験から協力の大切さを学びました。」

一見よさそうですが、具体的な行動がなく、抽象的すぎて評価されにくい文章です。

【改善例】

「私は文化祭の出し物を決める際、意見が対立して話し合いが進まない状況に直面しました。そこでまず少人数のグループで意見を整理し、それを全体に共有する形を提案しました。その結果、全員が納得できる案に収束させることができました。この経験を通じ、リーダーシップとは強く引っ張ることではなく、意見をつなぎ合わせて方向性を示す力であると学びました。」

こちらは行動・工夫・結果・学びがはっきりしており、評価につながりやすい答案です。


5. 多様な「リーダーシップ」の形

リーダーシップは必ずしも「前に立つこと」だけではありません。大学が評価するのは「多様な形のリーダーシップ」です。

(1)支えるリーダーシップ

前に出るのではなく、裏方でサポートすることで全体を成功に導く。

(2)調整型リーダーシップ

意見の対立を調整し、妥協点を見出す。

(3)挑戦型リーダーシップ

新しいアイデアを提案し、実現まで引っ張る。

(4)育成型リーダーシップ

後輩や仲間の成長を促す関わり方をする。

自分の経験をどのタイプに当てはめられるかを整理すると、文章に独自性が生まれます。


6. 書き方の練習法

(1)自分史を振り返る

中学・高校生活を振り返り、「自分が誰かに影響を与えた経験」を洗い出します。部活・学校行事・授業・日常生活など幅広く考えるとエピソードが見つかりやすいです。

(2)「問題→行動→結果→学び」で整理する

  • 問題:どんな課題があったか

  • 行動:自分は何をしたか

  • 結果:どう改善されたか

  • 学び:そこから得た気づき

この流れに沿ってメモすると、答案に直しやすくなります。

(3)制限時間内で書く練習

本番では40~60分で600~800字を書くことが多いため、時間を計って練習しておくことが必要です。


7. よくあるミスと注意点

  • 美談にしすぎる:失敗や葛藤を書いた方がリアルで説得力があります。

  • 「頑張った」で終わる:抽象的な感想だけでは評価されません。

  • 一人で全部やったと書く:協働性が欠けて見えてしまい、減点対象になることがあります。

「自分の行動が周囲をどう変えたか」を必ず盛り込むようにしましょう。


まとめ

小論文で評価されるリーダーシップは、単なる役職や実績ではなく、課題に向き合い、周囲を巻き込み、結果を出した過程にあります。そして、その経験から得た学びを大学でどう生かすかを示すことが、合格答案への鍵です。

  • リーダーシップは役職の有無に関係なく書ける

  • 「行動」と「結果」を明確に書く

  • 「学び」を大学生活や将来に結びつける

  • 多様なリーダーシップの形を意識する

この4点を押さえれば、あなたの答案は説得力を増し、採点者の目に留まるはずです。

リーダーシップは一人ひとりの経験の中に必ず存在します。自分らしい形を見つけ、論理的に表現することで、大学入試の小論文でも大きな武器となるでしょう。

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