――「何を書けばいいかわからない」をゼロにする実践法
小論文の添削をしていると、ほぼ毎回見られる特徴があります。それは「本来書くべきことが抜けている」という問題です。
文章がきれい、語彙が豊富、字数が埋まっている――そんな答案でも、評価が伸びないケースの大半はこれに当てはまります。
小論文は発想力や文章力が問われているように見えて、実は「必要な構成要素を、抜けなく、順番通りに書けているか」が最も重視されます。
つまり、小論文は“作業手順を守る科目”と言っていいのです。
ではその「手順」とは何か?
この記事では、小論文で決して書き漏らしてはいけない必須項目をチェックリスト形式でまとめ、実際の試験で使える「点が取れる書き方」を解説します。
■ 小論文は“料理レシピ”と同じ。材料と手順が揃えば誰でも合格ラインに到達する
小論文を苦手とする生徒の多くは、次のように考えています。
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何を書けばいいかわからない
-
自分の意見が思いつかない
-
文章が長くなるとまとまらない
これらの悩みは、すべて「構成要素の不足」から生じます。
逆に言えば、材料(書くべき項目)が揃い、正しい順番で並べれば、内容が劇的に整います。
どんなテーマでも対応できる「書き漏れゼロ」のチェックリストを作っておけば、試験中の迷いがなくなり、安定した答案が書けるようになります。
■ 【書き漏れゼロ】小論文に必要な7つの項目チェックリスト
以下の7項目は、多くの大学の評価基準(アドミッションポリシー)にも共通しています。
これらが揃っている答案は、内容の善し悪し以前に「基礎点」がしっかり入るため、合格ラインに乗りやすくなります。
① 設問の問いに“正面から答えているか”
小論文で最も多い失点原因は、「設問の問いに答えていない」です。
たとえば設問が
「○○の課題を挙げて、あなたの考えを述べよ」
の場合、最低限必要なのは
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課題の提示
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自分の考えの明示
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考えに対する理由
の3つ。
ところが実際の答案では、
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課題の説明だけで終わる
-
自分の意見が書かれていない
-
理由が抽象的
となる例が非常に多い。
小論文はまず
「何を答えるべきか」を最初に把握すること
が絶対条件です。試験中、冒頭で設問文に線を引き、求められている要素を3秒で確認しましょう。
② 自分の主張が「一文で」言えるか
評価者がもっとも重視するポイントです。
-
「私は〜と考える」
-
「結論として〜である」
という一文が、冒頭または序盤に明示されているか。
これがないと、文章全体の評価が下がります。
特にAO・推薦では「自分の立場を明確に述べられるか」が重要視されるため、曖昧な表現は厳禁です。
③ 主張の理由が“論理的に”述べられているか
主張に理由がないと、小論文は成立しません。
しかしここでの注意点は、
「正しい理由」より「論理が通っている理由」が評価される
ということです。
論理的とは、
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因果関係がある
-
主張と理由がつながっている
-
説明の順番が自然
の3点を満たしていること。
「なんとなく思うから」は論理ではありません。
理由は「事実」「経験」「一般論」「データ」のいずれかに根拠を置くと説得力が増します。
④ 具体例(経験・事実・社会の例)が入っているか
理由の裏付けとして、具体例は非常に効果的です。
文章の説得力が一気に上がり、小論文としての評価が安定します。
具体例の種類は次の3つ。
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① 自分の経験(最も書きやすい)
-
② 学校・社会の事例(信頼性が高い)
-
③ 観察・調査から得た知見(ハイレベル)
ただし、具体例が長くなり過ぎないように注意。
目的は「主張の補強」であって、物語を書くことではありません。
⑤ 反対意見への理解・比較(差異化)が書かれているか
多くの大学が重視するのが、“複眼的な視点”。
つまり、自分の意見だけでなく、「他の考え方を理解したうえで、自分はこう考える」と書けるかどうかです。
例:
「確かに△△という意見もある。しかし、□□という理由から私は〜と考える。」
この一文が入るだけで、文章の深みが一段上がります。
推薦入試や総合型選抜では、とくに高評価につながります。
⑥ 結論が冒頭の主張と一致しているか
文章全体がどれだけ良くても、「冒頭の主張と結論がズレている」場合、評価は大幅に下がります。
結論は次のように書くのが鉄則です。
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冒頭の主張を短く言い換える
-
理由を一文だけ付ける(長く書かない)
-
全体をまとめる視点を入れる
小論文は“輪”のように、冒頭と末尾がつながっていると美しい仕上がりになります。
⑦ 設問の文字数に合う形で内容に過不足がないか
内容が良くても、文字数が「大幅に不足」「大幅に超過」すると減点されます。
目安として、
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600字課題 → 560~620字
-
800字課題 → 760~820字
この範囲に収めるのが理想。
また、書くことが多すぎて説明が粗くなるのもNGです。
書き漏れを防ぎつつ、必要な説明を丁寧にできる構成が求められます。
■ 文章を書く前に使える「チェックリストシート」
実際の試験でも使える形でまとめると以下の通りです。
■ 小論文チェックリスト(本番前に3分で確認)
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設問の問いを3つ以内に分解したか
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主張(結論)が一文で書けているか
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主張の理由が2つ以上あるか(最低1つ)
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理由を補強する具体例が入っているか
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反対意見に触れ、比較(差異化)をしたか
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結論が冒頭の主張と一致しているか
-
文字数が適正範囲に収まっているか
これを答案の冒頭にメモしてから書き進めるだけで、内容の抜け漏れがほぼゼロになります。
■ 書き漏れをなくすための「下書きテンプレート」
本番で焦る生徒ほど、小論文を“いきなり書き始める”傾向があります。
これでは論理のスキが生まれ、書き漏れも起こります。
そのため、最初の3~5分で次のテンプレートを使うのが効果的。
▼【小論文テンプレート】
① 主張(結論):______________
② 理由1:______________
③ 具体例(経験・社会):______________
④ 理由2(書ける場合):______________
⑤ 反対意見:______________
⑥ それに対する反論:______________
⑦ 結論(冒頭の言い換え):______________
このテンプレートに沿って埋めていくだけで、どんなテーマでも「書くべき要素」がそろいます。
慣れると、試験時間の半分以下で600字・800字が書けるようになります。
■ まとめ:書き漏れゼロが“合格ライン”を保証する
小論文は、センスよりも構成力で勝負が決まります。
特に推薦入試や総合型選抜では、「論理性」「文章の一貫性」「必要項目の網羅」が最重視されます。
今日紹介したチェックリストは、そのまま本番で使える“合格ラインを確保する道具”です。
■ 最後に:保護者の方へ
小論文は、ただの作文とは違います。
正しい手順を学ぶことで、誰でも短期間で点が伸びる科目です。
「文章が苦手だから…」と諦める必要はありません。
家庭でサポートする際には、
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設問の読み方
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主張と理由をセットで考える習慣
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チェックリストの反復
を見守るだけで十分です。
もし、より専門的な添削や本番レベルの演習が必要であれば、いつでもサポートいたします。
志望校のアドミッションポリシーに合わせた個別指導や、模擬小論文の作成も対応可能です。


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