【古文】古典文法の最短マスター法!助動詞はこう覚える

古文・漢文の勉強法

「古文なんて単語を覚えれば読めるはずなのに、全然意味が通じない」 「助動詞の活用表を必死に覚えたけれど、実際の文章になるとどれがどれだか分からない」

古文の学習において、多くの受験生が最初に挫折を感じるのが「古典文法」、なかでも「助動詞」の単元です。英語の助動詞(canやmust)に比べて、古文の助動詞は数が多く、さらに形が変化(活用)するため、丸暗記だけで乗り切ろうとすると必ずどこかで限界が来ます。

しかし、古文読解において助動詞は「文の方向性を決める司令塔」です。助動詞をマスターできれば、主語の判別や筆者の心情把握が劇的にスムーズになります。

この記事では、助動詞を「ただの暗記対象」から「読解の武器」に変えるための、最短マスター法を徹底解説します。


1. 助動詞攻略の3つの「柱」

助動詞を学習する際、闇雲に活用表を眺めてはいけません。以下の3つの情報をセットで整理することが、最短ルートへの近道です。

① 接続(どの形にくっつくか)

助動詞は、直前の言葉が「未然形」なのか「連用形」なのかによって、使えるものが決まっています。これを間違えると、180度違う意味に取ってしまう危険があります。

② 意味(何を表すか)

一つの助動詞が複数の意味を持つことが多々あります。例えば「る・らる」には「自発・可能・受身・尊敬」の4つがあります。これらを文脈からどう見分けるかが得点の鍵です。

③ 活用(どう変化するか)

「ず・ざら / ず・ざり / ず / ぬ・ざる / ね・ざれ / ざれ」といった活用形です。これを覚えることで、文中に出てきた変装した助動詞の「正体」を見抜けるようになります。


2. 最短で覚えるための「グループ別」攻略術

助動詞は全部で28個前後ありますが、これらを一つずつバラバラに覚えるのは非効率です。接続のルールに従ってグループ化し、リズムで叩き込みましょう。

未然形接続グループ(呪文で覚える)

「る・らる・す・さす・しむ・ず・む・むず・まし・まほじ」 これらはすべて「未然形」に接続します。

  • 暗記のコツ: 「る・らる・す・さす・しむ……」と、念仏のようにリズムよく唱えて口に馴染ませます。特に「ず(否定)」や「む(推量)」は頻出中の頻出です。

連用形接続グループ

「き・けり・つ・ぬ・たり・けむ・たし」 これらは「連用形」に接続します。過去や完了を表す重要なグループです。

  • 暗記のコツ: 過去・完了という「時間軸」を司るグループとして一括りに覚えます。

その他(終止形・連体形・サ未四已)

  • 終止形接続: 「らむ・らし・めり・べし・まじ・なり」

  • サ変未然・四段已然: 「り」(サ未四已=さみしい、と覚えるのが定番です)


3. 「識別」こそが試験に出るポイント

助動詞の形を覚えた後に待っているのが「識別」の問題です。特に以下の2つは、入試での正答率が分かれる最重要ポイントです。

「なり」の識別(伝聞・推定 vs 断定)

  • 終止形 + なり = 伝聞・推定(〜だそうだ、〜のようだ)

  • 体言・連体形 + なり = 断定(〜である) 直前の形を見るだけで、意味が確定します。

「る・らる」の判別

「自発・可能・受身・尊敬」の4つから選ぶ問題です。

  • 直前に「打消(ず)」があれば「可能」

  • 主語が高貴な方なら「尊敬」

  • 心情語(思う、嘆くなど)に付いていれば「自発」 このように、明確な「判別ルール」をセットで覚えるのが最短ルートです。


4. 実戦トレーニング:音読で「体」に染み込ませる

活用表を目で追っているだけでは、本番のスピードには対応できません。

  • 活用表を歌うように唱える: 昔ながらの方法ですが、メロディに乗せて「な・に・ぬ・ぬ・ね・ね」と唱えるのは非常に有効です。

  • 短文で覚える: 「行かず(未然+ず)」「行きけり(連用+けり)」のように、簡単な動詞とセットにしてフレーズで覚えます。


5. 保護者の方へ:古典文法は「ルールの理解」です

「古文はセンスが必要」と思われがちですが、実際には非常に数学的で論理的な科目です。公式(文法ルール)を当てはめれば、パズルを解くように答えが導き出せます。

保護者の方にできるサポートは、お子様が活用表を唱えているときに、**「何も見ずに最後まで言えるかチェックしてあげる」**ことです。 「る・らる・す・さす・しむ……」といった短いフレーズを暗唱できるまで付き合ってあげるだけで、お子様の基礎力は驚くほど安定します。暗記の苦しさを「クイズ」に変えてあげるのが、継続のコツです。


6. まとめ:助動詞を制する者は古文を制す

古典文法の最短マスター法は、以下のステップに集約されます。

  1. 接続(どの形に付くか)を呪文のリズムで覚える。

  2. 意味の識別ルール(なり、る・らる等)をセットで理解する。

  3. 活用を口に出して、反射的に正体を見抜けるようにする。

助動詞が分かれば、単なる文字の羅列だった古文が、筆者の強い主張や登場人物の繊細な感情がこもった「言葉」として見えてきます。そこまで来れば、古文はもはや苦痛な暗記科目ではなく、最も安定して得点できる「稼ぎどころ」に変わるはずです。


ハートフルの個別授業では、単に活用表を覚えさせるだけでなく、実際の入試問題の中で助動詞がどう「ひっかけ」として使われるのか、その見破り方をマンツーマンでレクチャーしています。

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