【漢文】否定・使役・受身を短時間でマスターするコツ:句法を「形」で捉える最短攻略法

漢文の勉強法

「漢文は漢字ばかりで、どこから手をつけていいか分からない」 「句法を暗記しても、白文(記号のない文)になると途端に読めなくなる」

漢文に対してこのような苦手意識を持つ受験生は多いですが、実は漢文ほど「短期間で満点が狙える」科目は他にありません。なぜなら、覚えるべき「句法(ルール)」の数が英語や古文に比べて圧倒的に少ないからです。

特に入試で頻出する「否定」「使役」「受身」の3つは、漢文読解の屋台骨です。これらをマスターすれば、文章の「意味の逆転」「人間関係」「動作の方向」が正確に読み取れるようになります。

この記事では、これら3大重要句法を、単なる丸暗記ではなく「視覚的なパターン」として短時間で攻略する秘訣を徹底解説します。


1. 漢文攻略の鉄則:返り点を「視線のジャンプ」で捉える

句法を学ぶ前に、まず意識してほしいのが「視線の動かし方」です。漢文の句法は、特定の漢字(キーワード)が「どこに配置されているか」というパターンで決まります。

キーワードを「動詞の上」に探せ

否定・使役・受身を司る漢字は、基本的に「動詞(動作を表す語)」の直前に置かれます。

  • [キーワード] + [動詞] この形を見つけた瞬間に、「あ、これは否定(または使役・受身)だ!」と脳内でアラートが鳴る状態を作ることが、短時間マスターへの近道です。


2. 否定句法:意味の「逆転」を正確に掴む

否定は漢文で最も多く登場する句法です。ここを間違えると、筆者の主張を180度逆に捉えてしまいます。

基本の「不・非・無・未」

  1. 不レ〜(〜ず): 最も一般的な否定。「〜しない」。

  2. 非レ〜(〜にあらず): 事実や状態を否定する。「〜ではない」。

  3. 無レ〜(〜なし): 存在を否定する。「〜がない」。

  4. 未レ〜(いまだ〜ず): 「まだ〜していない」。再読文字として超頻出です。

応用:二重否定(強い肯定)

「不レ不レ〜(〜ざるにあらず)」のように否定語が重なると、「〜しないわけではない」=「必ず〜する」という強い肯定の意味になります。


3. 使役句法:「誰が誰に」のパワーバランスを読み解く

使役は「人に〜させる」という意味です。漢文のストーリー(特に寓話や歴史書)では、王が家来に命じるシーンなどで多用されます。

使役のキーワード:「使・教・令・遣」

これら4つの漢字が出てきたら、反射的に「使役」を疑いましょう。

  • 構造:[使役語] + [A(人)] + [B(動作)]

  • 読み: 「AをしてB(セ)しむ」

攻略のポイント:送り仮名の「しむ」

返り点だけでなく、送り仮名の「しむ」に注目してください。この音が聞こえたら、そこには必ず「命令する人」と「実行する人」の上下関係が存在します。


4. 受身句法:「被害・影響」の方向を特定する

受身は「〜される」という意味です。誰が被害を受けたのか、誰から影響を受けたのかを整理するために不可欠です。

受身のキーワード:「見・被・為・所」

  1. 見レ〜/被レ〜(〜る/〜らる): 動詞の上に置かれるパターン。

  2. 為レA所レB(AのBするところとなる): 最も入試に狙われる形です。「AにBされる」と訳します。

攻略のポイント:受身の「助動詞」を補う

漢字には書かれていなくても、送り仮名で「る・らる」を補うのが漢文のルールです。「見」や「被」という字を見た瞬間に、「あ、最後は『る(らる)』で終わるな」と予測しながら読むのがプロの技です。


5. 【実戦】短時間で定着させる「3ステップ学習法」

理屈がわかったら、次は身体に染み込ませます。

ステップ1:白文に「返り点」を打つ練習

句法の例文を、何も記号がない「白文」の状態で用意します。そこに自分で返り点と送り仮名を書き込みます。この「アウトプット」の作業が、脳に最も強い刺激を与えます。

ステップ2:リズムに乗せて「音読」

「AをしてBせしむ」「AのBするところとなる」……。これらを呪文のように10回ずつ唱えてください。漢文は視覚だけでなく「音」で覚えるのが一番早いです。

ステップ3:句法を「図解」する

特に使役や受身は、登場人物の関係を矢印(→)で図解してみましょう。

  • 使役: 命令者 → 実行者

  • 受身: 加害者 → 被害者 この視覚化により、長文読解での混乱が劇的に減ります。


6. 保護者の方へ:漢文は「成功体験」の宝庫です

お子様が受験勉強に疲れているなら、ぜひ「漢文からやってみたら?」と勧めてあげてください。

保護者の方に知っていただきたいのは、漢文は「努力がすぐに点数に結びつく」非常にコスパの良い科目であるということです。英単語を何千個も覚える必要はありません。今回紹介した3つの句法をマスターするだけで、模試の点数が一気に10点、20点と跳ね上がることがあります。 「小さな成功体験」を積むことで、他の科目へのモチベーションも確実に高まります。


7. まとめ:句法は文章を読み解く「レンズ」

否定・使役・受身という3つのレンズを手に入れることで、今までただの漢字の羅列に見えていた漢文が、生きた物語として動き出します。

  1. 否定: 文の結論をひっくり返す「不・未」に注目。

  2. 使役: 命令の連鎖を「しむ」で捉える。

  3. 受身: 「為・所」のセットを見逃さない。

これらは、漢文というパズルを解くためのピースです。短時間でこれらを自分のものにし、漢文を最強の得点源に変えましょう。

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