【小論文】結論をしっかりまとめるためのテクニック

小論文の書き方

小論文を書き進めていて、最後の一歩で手が止まってしまった経験はありませんか? 「結局、何を書けばいいのか分からない」「時間が足りなくて無理やり終わらせてしまった」「最初と言っていることがズレてしまった」

こうした悩みは、多くの受験生が共通して抱える壁です。しかし、小論文において「結論(結びの段落)」は、採点官が最後に目にする最も重要なパーツです。どれだけ序論や本論で素晴らしい議論を展開していても、結論がフラフラしていると「結局、この受験生は何が言いたかったのか?」と評価を大きく下げてしまいます。

逆に言えば、型に沿った「強い結論」を書くことができれば、答案全体の説得力は劇的に向上します。この記事では、合格圏内に食い込むための結論のまとめ方と、実戦で使える具体的なテクニックを徹底解説します。


1. 小論文における「結論」の役割とは?

そもそも、なぜ結論が重要なのでしょうか。小論文の評価基準から逆算して考えてみましょう。

論理的一貫性の証明

小論文は「問い」に対して「答え」を出す文章です。序論で掲げた主張を、本論で根拠を示しながら深め、結論で改めて確定させる。この一連の流れにブレがないことを示すのが結論の役割です。

採点官への「ダメ押し」の印象

採点官は、膨大な数の答案を読みます。最後に「なるほど、確かにその通りだ」と思わせる明確な結論があれば、答案の印象は鮮明に残ります。結論はいわば、あなたの思考の「着地」です。


2. 失敗しない結論の「基本構成」

結論で書くべき要素は、実はシンプルに**「主張の再確認」「展望・まとめ」**の2点です。

① 主張の再確認(結論の核)

本論での議論を踏まえ、「以上の理由から、私は〇〇だと考える」と改めて自分の立場を明確にします。

  • ポイント: 序論と同じ言葉を繰り返すのではなく、本論で深めた内容を反映させた「一段上の表現」を使うのがコツです。

② 展望・解決策・今後の課題(プラスアルファ)

自分の主張が社会で実現したときにどのような変化が起きるか、あるいは残された課題は何かを付け加えます。

  • ポイント: 「〇〇すべきだ」という理想論だけで終わらず、「そのために私たちは〜という視点を持つ必要がある」といった、一歩踏み込んだ姿勢を見せると評価が高まります。


3. 採点官を唸らせる!結論を強くする3つのテクニック

月並みな感想で終わらせないための、具体的なライティング技術を紹介します。

テクニック1:「譲歩」を組み込んで客観性を示す

自分の主張を押し通すだけでなく、反対意見にも配慮した上で結論付ける手法です。

「確かに、〇〇という懸念(反対意見)もあるだろう。しかし、本稿で述べたように××という対策を講じることで、そのリスクは最小限に抑えられる。したがって、私は……」

このように書くことで、独りよがりではない「多角的な視点を持った受験生」であることをアピールできます。

テクニック2:キーワードの「言い換え」で深みを出す

序論で「コミュニケーションが大切だ」と書いたなら、結論では「単なる情報の伝達を超えた、他者への深い共感と理解のプロセスが不可欠である」といった具合に、語彙力を駆使して表現を豊かにしましょう。本論の議論を経て、言葉に重みが増したことを演出するのです。

テクニック3:具体的なアクションへの接続

特に医療系や社会問題系の小論文では、個人の意識改革だけでなく「社会システム」や「制度」への言及を少し添えるだけで、思考のスケールが大きく見えます。

「単に個人の努力を促すだけでなく、社会全体として〇〇を支える仕組みを構築することこそが、この問題の根本的な解決に繋がるはずだ。」


4. 時間がない!字数が足りない!時の「緊急避難法」

試験本番では、残り時間が数分しかないという状況も起こり得ます。そんな時に「未完」で終わらせないための対策です。

  • 「したがって、私は……」から書き始める: どんなに時間がなくても、この一文さえ書けば、論理的な形は整います。

  • 本論のキーワードを並べる: 「本稿で検討した〇〇と××の視点を踏まえれば、……」と、議論の要点を一言で振り返るだけで、無理やり終わらせた感を軽減できます。


5. 保護者の方へ:お子様の「納得感」を引き出す対話を

小論文の結論がうまく書けないお子様は、実は「自分の意見に自信が持てない」状態であることが多いです。

ご家庭でできるサポートは、お子様の意見に対して「反対」するのではなく、**「その意見が通ったら、世の中はどう変わると思う?」**と問いかけてあげることです。 結論で書くべき「展望」や「意義」の部分を、口頭でアウトプットする練習になります。親子の対話を通じて「自分の主張の先にあるもの」をイメージできるようになれば、結論の筆致は自然と力強くなります。


6. まとめ:強い結論は「自信」から生まれる

小論文の結論は、あなたの思考の旅のゴール地点です。

  1. 序論の主張を、本論の議論を反映させて再定義する。

  2. 反対意見への配慮(譲歩)を挟み、客観性を担保する。

  3. 社会的な意義や今後の展望を添えて、思考の深さを示す。

これらを意識して練習を重ねれば、どんなテーマが出題されても、迷いなくペンを置くことができるようになります。結論がしっかり決まれば、答案全体が見違えるほど引き締まります。


ハートフルの個別授業では、ただ添削するだけでなく、生徒さんの中にある「本当に伝えたいこと」を引き出し、それを論理的で説得力のある「強い結論」へと昇華させる指導をマンツーマンで行っています。

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