古文は、現代の日本語とは文法や言葉の使い方が大きく異なるため、最初はとっつきにくく感じるかもしれません。特に「文法」は古文の基礎中の基礎であり、読解問題でも文法知識が正確でなければ正しい解釈ができません。
しかし、文法の学習は「暗記が中心」になりがちで、多くの高校生が「覚えたつもりなのにテストで忘れてしまう」「助動詞の意味がごちゃごちゃになる」といった悩みを抱えています。
この記事では、古文文法を効率よく、しかも“簡単に”暗記していくための具体的な工夫を紹介します。学校の授業だけではなかなか身につかないコツも含めて解説しますので、保護者の方もぜひ参考にしていただければと思います。
なぜ「文法」が古文読解のカギなのか?
古文を読むとき、最も大切なのは「正しく意味をとること」です。たとえば、現代語では「行く」と言えば未来の意味が強くなりますが、古文では文末の助動詞「けり」や「たり」がつくと、過去や完了の意味になったりします。
つまり、「どの助動詞が使われているか」「どの活用形か」によって、文章の意味はまったく変わってしまうのです。
したがって、古文読解においては、単語を知っているだけでなく、文法(特に助動詞・助詞・敬語)を正確に理解していることが必須条件となります。
工夫①:文法の「分類暗記」で負担を減らす
古文文法の暗記でつまずく大きな原因は、「すべてをバラバラに覚えようとする」ことです。
たとえば、助動詞を個別に丸暗記していくのではなく、意味や接続ごとに「分類」して覚えることで、記憶が整理されて定着しやすくなります。
◆ 具体的な分類例
| 意味 | 助動詞 | 接続 |
|---|---|---|
| 過去 | き・けり | 連用形 |
| 推量 | む・らむ・けむ | 未然形/連用形 |
| 断定 | なり・たり | 体言/連体形 |
| 打消 | ず・じ・まじ | 未然形 |
このように分類しておけば、テストや読解のときに「この形は未然形接続だな」「これは推量の助動詞かも」と判断が速くなり、理解が深まります。
工夫②:「ゴロ合わせ+語呂シート」で一気に記憶
受験生に人気なのが、「ゴロ合わせ」を使った記憶法です。
たとえば、助動詞「る・らる」の意味(受身・尊敬・自発・可能)を「受け取るラーメン自家製カレー」などと語呂で覚えると、楽しみながら反復できます。
◆ ゴロ合わせ例
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「る・らる」:受け取るラーメン自家製カレー(受身・尊敬・自発・可能)
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「す・さす・しむ」:先生指導して心配(使役・尊敬)
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「ず」:打ち消す図(打消)
これらを自分の語呂シートとしてノートやカードにまとめ、毎日見返すことで自然に頭に入っていきます。
工夫③:活用表は「見て覚える」のではなく「書いて再現」
助動詞や助詞は「活用表」を丸暗記する必要がありますが、ただ眺めているだけでは記憶には定着しません。
そこでおすすめなのが、**「再現ドリル法」**です。
◆ 再現ドリル法の手順
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教科書や参考書に載っている活用表を見て覚える(5分程度)。
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白紙に活用表を自力で書いてみる。
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間違えた部分に赤でチェックを入れる。
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もう一度、何も見ずに書き直す。
このように「アウトプット中心」で記憶を定着させていくと、「見るだけ→覚えた気になる→すぐ忘れる」という悪循環を断ち切れます。
工夫④:実際の文章で文法を「体感」する
文法は暗記だけでは完結しません。覚えたことを実際の古文の文章に当てはめることで、ようやく本当の理解になります。
たとえば、以下のような簡単な文章で「助動詞の意味や活用」を確認するようにしましょう。
例:「花の色はうつりにけりな」
→ 「けり」は過去の助動詞(連用形接続)、詠嘆の意味もあり得る。
このように**「文法問題集」や「古文の例文集」を活用して、覚えた知識を実際の文に結びつける練習**を繰り返すことで、文法が血肉となっていきます。
工夫⑤:一日5分でも「毎日触れる」こと
古文文法は「コツコツ系」の分野です。短期間で一気に覚えようとするよりも、毎日少しずつ、繰り返し触れることが最も大切です。
おすすめは、「1日1助動詞」や「1日1例文」といったペースでの学習です。朝や寝る前に5分だけ語呂や活用表を見直すだけでも、忘却を防ぐことができます。
保護者の方は、お子さんが机に向かう習慣を維持できるように、声かけや学習時間の確保をサポートしてあげると効果的です。
まとめ:古文文法の暗記は「戦略的」に進めよう
古文文法は、一見すると「覚えることが多くて大変」と感じるかもしれません。しかし、紹介したような分類・語呂・再現・活用・継続といった工夫を組み合わせることで、効率的かつ着実に身につけていくことができます。
学校の授業や問題集でつまずいている場合も、方法を少し変えるだけでスムーズに理解できるようになります。文法を味方にできれば、古文読解のスピードも正確さも一気に上がります。
「古文って、案外おもしろいかも」と感じるきっかけを、まずは文法から作ってみてください。


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