大学入試の小論文試験は、単に文章を書くだけでなく、与えられた資料や課題文を読み解き、自分の考えを論理的に展開する力が求められます。つまり、小論文の成績アップには「読解力」の向上が不可欠です。しかし、読解力をどう鍛えればよいか、具体的な方法がわからない受験生も多いのではないでしょうか。
この記事では、読解力を高めるための効果的な小論文対策のポイントと、それらをさらに引き立てる勉強のコツを詳しく解説していきます。これを実践すれば、入試の小論文で説得力のある文章が書けるようになります。
1. 小論文における「読解力」とは何か?
まず、「読解力」とは単に文章を読む速さや単語の意味がわかることだけを指しません。小論文の読解力は、与えられた文章や資料の「主張」「論点」「根拠」を正しく理解し、そこから自分の考えを導き出す力を意味します。
たとえば、資料文に「現代社会における情報過多の問題点」が述べられていた場合、
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どの点が問題とされているのか
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筆者はどんな解決策を示しているのか
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それに対して自分はどう考えるのか
こうした要素を読み取り、整理できることが「読解力」の核心です。
2. 読解力を高めるための基本ステップ
読解力向上には、以下の3つの基本ステップを意識しましょう。
2-1. 「主張」と「根拠」を見抜く
資料や課題文の中には、必ず筆者の「主張(意見)」があります。その主張を支えるために「根拠(理由・事例)」が示されているはずです。まずはこの2つを区別して理解できるようになることが重要です。
練習法の例
課題文を読みながら、ノートに「主張」「根拠」を書き出してみる。
例)主張:「情報過多は現代人のストレスを増やしている」
根拠:「スマホの普及により、常に大量の情報にさらされているから」
2-2. 段落ごとの役割を把握する
文章は多くの場合、段落ごとに役割があります。序論で問題提起、本論で詳しい説明、結論でまとめという構成です。段落の役割を把握しながら読むことで、筆者の論理展開が追いやすくなります。
3. 小論文対策としての「読解トレーニング」
3-1. 課題文を読む際は「問い」を設定する
ただ漫然と読むのではなく、「この文章は何を伝えたいのか?」「筆者は何を問題にしているのか?」と問いをもって読みましょう。問いを立てることで、情報を能動的に取り込み、記憶にも残りやすくなります。
3-2. 要約力を鍛える
読んだ文章を自分の言葉で短くまとめる「要約」は、読解力の重要な指標です。要約は情報の取捨選択や構造理解を促進し、小論文を書く際の骨子作りにも直結します。
おすすめの練習方法
新聞の社説や評論文の一段落を、50字〜100字程度にまとめる。最初は難しく感じるかもしれませんが、継続することで着実に力がつきます。
3-3. 書き写し・音読で論理の流れを体得
難解な文章や良質な小論文の模範解答を手で書き写したり音読することも効果的です。これにより、論理の展開や表現の工夫を体感的に身につけられます。
4. 読解力を活かした小論文の書き方のコツ
読解力がついても、実際の小論文にうまく活かせなければ意味がありません。ここでは「読解力を引き立てる小論文作成のコツ」を紹介します。
4-1. 「設問の要求」を正確に把握する
読解した内容をもとに文章を書く際、設問の指示(「あなたの意見を述べよ」「資料に反論せよ」など)をよく確認し、的外れな回答にならないように注意します。ここでズレると、いくら内容が良くても減点対象になります。
4-2. 論理的に構成する
読解で得た「主張」と「根拠」を自分の文章に当てはめるイメージで書きましょう。以下の構成が一般的です。
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序論:テーマの紹介と自分の立場
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本論:理由や具体例の提示
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結論:主張の再確認やまとめ
「起承転結」や「序論・本論・結論」というフレームワークを意識すると書きやすいです。
4-3. 根拠は必ず「読解した内容」や「自分の経験」から
ただ自分の思いだけを書くのは危険です。読解した資料から根拠を拾い、自分の考えや具体例とつなげることで説得力が増します。
5. 効率よく読解力を伸ばす勉強法
5-1. 資料文読み込み+問題演習をセットで
読解練習は、ただ読むだけでは不十分です。必ず問題を解いて、設問と解答を通じて「何が問われているか」「どの部分が重要か」を理解しましょう。
5-2. 読書習慣で基礎力アップ
小論文に必要な語彙力や読解の基礎体力をつけるため、日常的に新聞や評論文を読む習慣をつけることも効果的です。速さよりも丁寧に「内容理解」を優先してください。
6. 読解力向上で得られる小論文のメリット
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答えの「芯」がブレずに安定する
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設問の意図を見抜く力がつく
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文章の説得力が増し、減点が減る
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課題文の要点を短時間で把握できるので試験時間に余裕ができる
これらのメリットは、志望校合格のための大きな武器になります。
7. まとめ:読解力を土台に、自信を持って書こう
小論文の対策は「書くこと」ばかりに注目されがちですが、その前提にある「読む力」を高めることこそが最も重要です。読解力がつけば、文章の骨組みが理解でき、迷わず論理を組み立てられます。
そして、読解力を引き立てるためには、「主張と根拠を区別する」「段落の役割を把握する」「問いを意識して読む」という基本を日頃から実践することが効果的です。
ぜひ今回紹介したポイントを意識しながら、読解と作文の両輪で小論文力を磨き、志望校合格を目指してください。


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